医療問題弁護団40周年記念シンポジウム資料を掲載いたします

去る2017年10月28日、下記内容で医療問題弁護団40周年記念シンポジウムを開催しました。

今回、当日の資料を公開いたしますので,末尾のリンクをクリックしてください。

日時:2017年10月28日(土)13:00~17:00
(開場12:30)
場所:イイノホール 4階 ルームA

私たち医療問題弁護団は、医療被害の救済・医療事故再発防止・患者の権利確立を目的として1977年に結成して以来、40周年を迎えました。
40年前、私たちは「医療に巣くう病根」を4つの視点から分析しました。40年後の現在、私たちが取り組んできた医療被害救済に関する事件活動もふまえ、医療現場に残された現代的課題について、団員の報告やパネルディスカッションを通じて探っていきたいと思います。
[プログラム]
第1部 報告 (13:00~14:30)
医療問題弁護団からの報告
~40年前の「医療に巣くう病根」と、医療現場の現代的課題~
第2部 パネルディスカッション (14:45~17:00 質疑応答含む)
<パネリスト>
豊田郁子氏(患者・家族と医療をつなぐNPO法人架け橋 理事長)
浦松雅史氏(東京医科大学医学部 医療の質・安全管理学分野 専任講師)
隈本邦彦氏(江戸川大学教授)
児玉安司氏(弁護士)
安原幸彦(弁護士 医療問題弁護団代表)
<コーディネーター>
安東宏三氏(弁護士 医療問題弁護団幹事長)

医弁40周年シンポジウム第一部報告書

予期せぬ家族の死を迎えた遺族に対する 医療機関の対応について

弁護士 武田 志穂

平成25年、腰部脊柱管狭窄症による足のしびれ、歩行困難を改善するために受けた腰部脊柱管固定術を受けた患者さんが、出血性ショックで亡くなりました。

ご本人はもちろんご遺族も死亡する危険性のある手術だとは医師から説明を受けていなかったため、ご遺族は大変なショックを受け、深い悲しみに包まれました。医療機関が自主的に異常死として届け出たため、捜査機関の捜査が開始されました。ご遺族は早く担当医から何が起こったのか説明を受けたいと強く願っていましたが、医療機関の回答はカルテ等を警察が管理しており病院にはないため説明ができない、カルテが警察から戻ってきたら回答するというものでした。

ご遺族は皆温厚な方々であり、医療機関を信じて待ち続けました。

しかし、患者の死亡から1年経っても、2年経っても、医療機関からは何の連絡もありません。ご遺族は警察から「医療機関が患者に説明するために必要だというならば、カルテはいつでもお返しします」という話も聞き、医療機関に対して不信感を抱き始めました。患者の葬儀の際にも、医療機関からはお詫びの一言もありませんでした。

そこでご遺族らはやむなく、弁護士を依頼することにしました。

私が代理人弁護士として医療機関に遺族らへの説明を求めると、「死因がわからないので説明できない」との回答でした。

現在は死因・身元調査法が改正され、遺族に対して死亡原因が開示される道が開けたようですが、残念ながら本件の患者は新法移行前でしたので、ご遺族が死因を把握する道は閉ざされていました。

私は解剖担当医に連絡を取りましたが、捜査の秘密を理由に説明を断られました。

その後本件の担当検察官に説明を求めましたが、司法解剖の結果は開示されず、わずか3~4行程度の結果の読み上げだけでした。

その結果を医療機関に伝えると、鑑定書が入手できていないなら死因が不明瞭なままであり説明ができない、説明会の開催には応じられないとの回答でした。

家族の予期せぬ死を迎えた遺族が、担当医から説明を受けたいと思うのは至極当然の願いだと思います。

遺族が知りたいのは正確な死因だけではありません。家族がどのように死を迎えたのか、医療機関がどのような治療を施してくれたのか、担当医が家族の救命のためにどれだけ懸命に尽くしてくれたのか。

死因が不明であることを理由に、患者の予期せぬ死後担当医または医療機関が一切遺族に対して直接説明を行わないという対応は、どう考えても不適切極まりないとしか言いようがありません。

平成30年2月現在、再度医療機関に対して説明会の開催を要求しているところです。医療機関の誠実な対応を願っています。

解決事件報告会を開催しました

平成29年12月20日、石川団員、三浦団員、森団員に解決事件のご報告をいただきました。
いずれも訴訟において勝訴的和解が成立した事案であり、団員の今後の医療事件に関する弁護活動にとって有意義な情報・ご経験の提供がなされ、団員間の活発な質疑応答がなされました。

東京三弁護士会医療関係事件検討協議会が開催されました

東京三弁護士会医療関係事件検討協議会が開催されました(団員が委員として参加)

3月17日(土)16:00~17:00 署名活動を目黒駅 西口付近で行いました

公正な医療事故調査制度の確立を求めて チラシ配布・署名活動を 次の日時・場所で,行いました。

<第99弾>2018年3月17日(土)16:00~17:00

場所 JR山手線 目黒駅 西口付近