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団員リレーエッセイ弁護士の声

27当弁護団において医療事件に携わるようになって

弁護士 飯渕 裕

このリレーエッセイを書くように先輩から仰せつかってからはや数ヶ月・・・。立派な過去のエッセイに恐れおののいて、なかなか筆も進まず、いよいよというところまで来ました。

結局、過去のエッセイに遜色ないと思えるほどの書くべき事もなく、等身大でいこう、ということで、のっけから完全な私事で恐縮ですが、現在三十うん歳独身(♂)のワタクシめは、合同コンパ、いわゆる合コンに余念がありません。何しろ、女性にモテモテでウハウハな人生が送れると思っていたために、弁護士になったほどです(その発想が既に推してしかるべしですがねっ)。

でも、まったくそんな様子は無く、今では、弁護士になったことを毎日ただひたすら本当に後悔しています(←あれ)。

そして、合コンの時、ほぼ必ず女性から聞かれる質問に、「あ、弁護士なんだね!ねえ、『異議アリ!!!』っていうの?」というのがあります。

・・・・・いやいや、言いませんて。いや、言うけど、1年に1回くらい、それも、なんとなく立ち上がりながら、「あ、すみません、いや、あのー、その、異議的な、いやその、ごにょごにょデンデン(云々)」、みたいな。

ことほどさように、世間の弁護士に対するある種の思い込み、また、ステレオタイプやそれに基づくテレビ番組は多く氾濫しており、内心、忸怩たる思いです(嘘)。

ところで、当弁護団が対象とする案件は、医師(医療)に関するものですが、医師と弁護士は、同じ専門職だからか並列して語られることも多いと思います。きっと、医療ドラマも同じように、医療従事者の方が見れば、「んなアホな。。。」ということの連続なんでしょう。

・・・と、そのように言いながら、私は、医療ドラマが大好きです(えっ)。

高校受験当日の15日前に大腸炎で入院したワタクシが暇を持てあまして見たドラマは、なんとなんと!あの、初代「救命病棟24時」!!!うーん、懐かしいですなあ。おっと、年齢が分かりますね(汗)

15年以上経った今でも、江口洋介(あんちゃん)演じる進藤先生の言葉(の趣旨)が忘れられません。

いかにも利潤追求的なステレオタイプな超嫌なやつな副院長に対し、「ここには、患者を死なせて平気なやつなんて一人もいない。自分が間違ったんじゃないか、本当は助けてあげられたんじゃないか、そうやって自分を責め続ける、そんな連中ばかりです」

そんな救命病棟24時に影響を受け、このワタクシ、何を血迷ったか、高1の時に一瞬医師を目指しました。化学のテストで7点を取って早々に諦めましたがねっ!

そうして、何の因果か、医師(医療従事者)の責任に纏わることを扱う当弁護団に所属して、医療問題を扱うようになりました。うーん、本当になんでだろう。。。あ、化学が7点だったからか(違)

ここにいらっしゃる諸先輩、同輩、そして後輩までも、本当に、スキル&マインドが素晴らしい方ばかりで、先の進藤先生並みです。本当に頭が下がります。本当にすごい先生ばかりです。私もスキルアップのために日々研鑽しなければ・・・・。

医療事件は、結局のところ、医師・医療従事者の責任を問うことにほかなりません(調査活動も、「責任」の「有無・程度」の調査です)。

そう、そこで、私ごときが、医療機関や医療従事者の責任を問うことの、根本的なジレンマと矛盾が生じるのです。

生命・身体を預かる医師・医療従事者。

身を粉にしてやってくれているけれど、人である以上、ミスもあるかもしれないし、ちょっとした怠慢にも似た気持ちも、あるかもしれません。

いったい、私自身が、そのように崇高な場面で日々奮闘している医療従事者の責任について、何かいうことのできるだけの人間なのか。

日々自問自答してその答えを探していますが、なかなか自信をもってすぐに“YES”と言えないというのが嘘偽らざるところです。でも、きっと、そういった崇高な場所に向き合うために、まず自らの襟を正す、ということを常に自覚することではじめて、立派な仕事ができるようになるのかもしれません。

当弁護団で医療事件に携わるようになって、自分のあり方、姿勢、判断に対して、日々、進藤先生よろしく自分を省み、日々精進しようと、医療事件に接するたびに、思うのでした。

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