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団員リレーエッセイ弁護士の声

医療問題弁護団での2年半を振り返って(森田 和雅)

1.はじめに

 私は、弁護士登録をして約半年後に当弁護団に入団しました。弁護士登録をしてからもうすぐ3年を迎えようとしておりますので、これまで約2年半、当弁護団で活動をしてきたことになります。元々、弁護士になる前に法科大学院で受講していた「医療訴訟」という講義がきっかけで、医療事件には興味を持っておりました。そして、弁護士登録後、当弁護団の新人弁護士向けのガイダンスに参加し、患者側代理人としての活動に大変魅力を感じ、当弁護団に入団をするに至りました。以下では、これまでの当弁護団での活動を簡単に振り返ってみたいと思います。

2.法律相談・調査活動

 当弁護団では、法律相談やその後の調査活動等は原則として弁護士2名体制でお受けしており、若手弁護士は経験豊富な先輩弁護士とペアを組んでおります。私も、これまでに、先輩弁護士の指導を受けながら、複数件の法律相談やその後の調査活動に取り組んでまいりました。医療事件は弁護士にとっても専門性の高い分野であり、初めの頃はカルテの読み込みや医学文献の収集に苦労しましたが、経験を重ねるにつれて徐々にコツをつかめてきたように思います。やはり、実際の事件を経験することが実力をつける一番の近道なのではないかと思います。

3.研修班での活動

 当弁護団に所属する弁護士のための研修の企画、運営に携わってまいりました。研修班では、新入団員が法律相談の配点を受けるために受講が義務付けられている基礎研修(調査編・訴訟編)や、尋問の技術を身に着けるための尋問研修、医学的知見を学ぶための医学研修等の多様な研修を継続的に企画しております。私自身も、これらの研修に参加し、諸先輩方の実際の経験に基づいた貴重なお話を伺うことができ、大変有意義な研鑽の場であると感じております。

4.救命救急センターの見学

 2019年11月に、研修班の企画の1つである都内の病院の救命救急センターの見学研修に参加しました。同研修では、夕方6時30分から翌朝7時30分までの間、救命救急センターに自力で来院された患者さんの一次トリアージの様子や、救急搬送された患者さんの初療室での処置の様子、救命救急病棟内部の設備等を見学させていただきました。救急搬送から初療室での処置の慌ただしい様子を目の当たりにし、救命救急が、患者さんにとっての適切な処置を常に迅速に判断することが求められる厳しい現場であることを改めて感じました。患者側代理人として活動をしていく上でも、医療現場の実態を理解しておくことは必要であると思いますので、大変有意義な経験をさせていただけたと思っております。

5.医学部生の研修のお手伝い

 当弁護団の先輩弁護士が医学部2年生の実習を受け入れて、法廷傍聴や講義、ディスカッション等を行う機会があり、私もそのお手伝いをさせていただきました。患者側代理人に対して医師と対立する立場のような印象を持っておられた学生さんも、講義やディスカッションを通じて患者側代理人の活動内容や理念を知り、医師も患者側代理人もともに「より良い医療のため」という共通の目的を持っていることを理解していただけたようでした。

6.おわりに

 これまでの約2年半、大変多くのことを学ぶことができ、当弁護団に入団をして良かったと思っております。今後も初心を忘れず、患者さんのため、より良い医療のため、日々精進してまいりたいと思います。

以 上

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