症例研究会を開催しました

 2023(令和5)年5月17日、医療問題弁護団主催「症例研究会」を開催しました(報告担当弁護士:加藤貴子団員、牧山秀登団員、司会担当弁護士:工藤杏平団員)。

 今回は、「医療従事者と患者の認識ギャップについての意見交換」というテーマを設定しました。
 私たち弁護士としては、法律相談を受けていると、開腹手術などの侵襲性の高い手術や入院が必要な手術に比べ、「低侵襲」「日帰り」とされている手術に対しては、患者側の認識として、「簡単」「デメリットやリスクが非常に少ない」と思い込みがちであることに気付きます。しかし、「低侵襲」「日帰り」であっても当然ある程度のリスクやデメリットは存在しており、その点について、医療従事者側と患者側とで認識のギャップがあると、それがもとで後日の紛争ともなり得ます。
 そこで、今回は、「低侵襲」「日帰り」などをキーワードに、医療従事者側と患者側の認識のギャップが問題となり得るケースについて、弁護士から裁判例の報告をし、参加者間で自由な意見交換を行い、相互理解を深めることが出来ました。

 「症例研究会」は、医療問題弁護団の弁護士と、医療従事者(医師、薬剤師、看護師)、医療事故被害者、法律学者など、医療と医療事故に関係する多様な職種の方々にご参加いただき、毎回設定した題材に沿った裁判例報告や医学講演などを踏まえて自由闊達な議論を交わすことにより、相互理解・相互交流ひいては医療安全の向上を目的として開催しています。
 今後も定期的に開催し研鑽を積んでいきたいと思います。

東京三会医療法律相談協議会主催の医療講演会「再生医療の現状と問 題点-”治療”を受けたいときに考えること-」が開催され、団員がコーディネートや指定発言を行いました

 2023(令和5)年6月20日、東京三会医療法律相談協議会主催の医療講演会「再生医療の現状と問題点-”治療”を受けたいときに考えること-」が開催され、宮城朗団員が消費者事件専門の立場から指定発言をし、五十嵐裕美団員、松井菜採団員がそれぞれ医事法学会所属の立場からコメントしました。
 大森夏織団員が司会とコーディネートをつとめました。
 講演は100名の弁護士が受講し、一見耳障りが良くひとりの患者として正確な知識に基づかないままに関心をもってしまいがちな「再生医療」について、その研究と治療の現状、法規制と課題、ちまたにおける治療の実態、説明義務の観点での心構えなど、大変貴重で好評な講演となりました。

6月11日(日)16:00~17:00 署名活動を阿佐ヶ谷駅 南口で行いました

公正な医療事故調査制度の確立を求めて チラシ配布・署名活動を次の日時・場所で行いました。
<第138弾>2023年6月11日(日)16:00~17:00
場所 JR中央線 阿佐ヶ谷駅 南口

6月12日(月)12:00~14:00衆議院第一議員会館での医療基本法の制定に向けた院内集会にご参集下さい

患者の権利保障を中心に据えた「医療基本法」の法制化をめざした院内集会が開催されます。
是非ともご参集下さい。

〖テーマ〗 医療基本法からみた現行医療制度の問題点

[日時] 2023年6月12日(月)12:00~14:00
               (開場11:30)
[場所] 衆議院第一議員会館1階 国際会議室

【目的】 ①精神科医療、②感染症対策、③医療事故問題という3つの個別課題
における現行医療制度の問題点を、「医療基本法要綱案フォーラム版」の内容に
即して検討し、患者の権利擁護を中心とした医療基本法の必要性を明らかにしま
す。

【内容】
[問題提起]医療基本法と各論との関係について
        /小林洋二(患者の権利法をつくる会事務局長・弁護士)
[各論=個別問題]
・精神科医療問題 /関口明彦・桐原尚之(全国「精神病」者集団運営委員)
・医療事故問題/医療訴訟原告の会から
・感染症対策/石井麦生(医療問題弁護団・弁護士)
☆国会議員の方々の発言も予定されています。
コーディネーター:鈴木利廣(患者の権利法をつくる会・弁護士)

★会場参加が難しい場合はzoomでの参加も可能です。
 ミーティングID 854 1341 7100
 パスコード 729823

主催・問い合わせ先
患者の権利法をつくる会
http://www.iryo-kihonho.net/
〒812-0054 福岡市東区馬出1丁目10番2号
メディカルセンタービル九大病院前6階
TEL 092-641-2150 / FAX 092-641-5707
E-mail: kenri-ho@gb3.so-net.ne.jp