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Q5.医療機関による説明(説明会)相談からの流れ

入院中の母が不審な死に方をしました。担当医や医療機関側から説明を受けるためにはどうすれば良いでしょうか。

1.説明を求めるに当たって

医療ミスがあったと考える場合、多くの方は、医療機関にきちんとした説明を求めたいと考えることと思います。医療機関は、患者との診療契約上、どのような医療行為が行われたかにつき説明する義務を負っています。患者(もしくはそのご遺族)として、医療機関に説明を求めるのは当然の権利といえます。

十分な説明を受けるためには、どのような医療行為につき医療ミスがあったと考えているのかなどを適切に整理した上で、その疑問に対して回答してもらうのが良いでしょう。ただ単に「医療ミス(過誤)があると思う」と訴えて説明を求めるだけでは、何について聞かれているのかが曖昧なため、医療機関としても説明のしようがなく、十分な説明を受けられません。そこで、患者側としては、客観的な資料から、問題と考えられる具体的な医療行為や疑問点を整理し質問事項を明確にしておく必要があります。

また、患者に対しどのような医療行為が行われたかについて、客観的な証拠となるのはカルテ等の診療記録です。診療記録上不明な点あるいは疑問がある部分を指摘し、説明を求めることになります。カルテの入手方法等について、詳しくは、「Q2.調査とは」をご参照ください。

2.医療機関による説明会

カルテを検討して、医療機関に対する疑問点などがまとまってきたら、医療機関に説明の機会を設けてもらうよう要求していくことになります。担当医から説明を受けることは重要ですが、診療中に訪ねても十分な説明をしてもらえないことが多いので、事前に面会時間を取ってもらうよう申し入れる必要があります。書面で医療機関宛に、担当医から説明を受けたいという申し入れをしたほうが確実です。

疑問点に確実に答えてもらうため、疑問点は書面にして事前に送っておいたほうがよいでしょう。その際、カルテの記載などを引用するとわかりやすいです。また、医療機関の説明は専門的でわかりにくいところもあり、聞き漏らす可能性もありますので、回答は、口頭による説明だけでなく、書面でも求めた方が確実です。説明の内容を録音したい場合は、録音することを申し入れます。医療機関でも録音することが通常ですので、断られることは通常ありません。

以上のように、医療機関に説明を求める際には、漠然と聞きに行くのではなく、カルテを検討した上で疑問点を絞って、書面で申し入れをする必要があります。

相談からの流れ